日頃、仕事をしていて、現場のご近所さんに結構仲良くして頂く事が多いです。
ご挨拶をし、ちょっとした会話をしているうちに、顔見知りになり、朝・夕と立ち話をする事もしばしば。
ホコリや音など、ご迷惑をお掛けしているにもかかわらず、仲良くしてくださることが多く、有り難い話です。
その反面、プライベートでは、顔も知らないご近所さんが多いです。
もともとの地元、というわけでもなく、賃貸暮らしですし、新しい分譲住宅もありますから、仕方ないのかも知れません。
埼玉県のさいたま市・新幹線の駅からの徒歩圏内、地域コミュニティーが消えていると言われる、いわゆる都市部です。
当然の事なのかもしれませんが、仕事先の現場とプライベートの住まいとのこのギャップ、考えものです。
地域社会の中での大工としての在り方、都市部においてはもう過去のモノなのでしょうか?
もちろん私自身の性格による所も大きいとは思いますが…。
地域のコミュニケーションの不在、それにまつわる諸々の問題、いろいろと言われていますが、そこにどう対処していけばいいのか、考えなければなりません。
もう少し大きく見てみると、一般の人々から見て、大工とはどういう存在だと認識されているのでしょうか?
一昔前だと、おそらくは、近所にいて、ちょっと声を掛ければ家を見てくれて、直してくれて、ちょっとしたモノを作ってくれた存在だったと思います。
酒屋さんが御用聞きに立ち寄り、魚屋さんや八百屋さんからおすすめの食材を教えてもらっていた頃は、大工も身近な存在だったはずです。
では現在は?
家を工事する人、普段は縁がない人、ちょっとした事を頼もうにも、どこにどう頼めばいいのか分からない人、下手に頼むと、あれもこれもと言ってきて、おおごとにしてお金がかかってしょうがない人、と思われているかもしれないのでは、と思うこともあります。
今後、地域の中で、一般の方の生活の中で、どのように存在して、関わりを持っていけばよいのか、きちんと考えていきたいものです。その上で、最近考えている計画があります。
考えるだけでは答えが出せないのなら、街へ出よう、と。
そこで何か得るモノがあるのではないかと。
次回の私のコラムで、その顛末が書ければ楽しいかもです…。
伊藤建築:伊藤達生
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